基本的なカードの持ち方
持ち方なんか解説するのかよ、とか思っちゃってますか?
確かに簡単なことですが、これらの持ち方はいろんな技法に関係するものなので、必ず正しく覚えてください。
●ディーリングポジション
左手でカードを持つ方法です。
指の位置は、親指がトップカードの上、人差し指が上エンドの右より、中指・薬指・小指の3本指が右サイドから軽くカードを押さえます。場合によっては親指を左サイドに沿って伸ばしたり、人差し指が右サイドにきたりします。(写真1)
手の形は、デックの左下エンドが手のひらのへこんだところにあたるようにして、カードと手の間に指が入るくらいあけて、リラックスして持ちます。(写真2)
こんな風に持つと絶対にカードを落とさないですね。
ちなみに、この持ち方はカードを配る時にも使われます。カードを配ることをディールということから、その時の持ち方をディーリングポジションと呼ぶようになりました。
●ビドルポジション
右手でカードを持つ方法です。
指の位置は、親指が下エンドの中央、中指・薬指・小指の3本指が上エンドからカードを支えています。薬指は右上コーナーに当たっていて、人差し指は軽く曲げてトップカードの上にあてます。(写真3・4)
この持ち方は、マジシャンのエルマー・ビドルが考えた「ビドルムーブ」という技法を行うときの基本的な持ち方なので、このように呼ばれます。ビドル・グリップとも呼びます。
カードの扱い方
上記の2つの保持法を使ったカードの扱い方について解説します。
●カードをしっかり持つ・そろえる
まず、カードをディーリングポジションで持ちます。このとき人差し指は、伸ばして右サイドの各指とそろえるか、曲げてボトムカードにあてておきます。そして、上からビドルポジションでかけます。(写真5)
その状態で左手を前後に動かすことでカードをそろえます。また、右手を左右に動かしてもそろえられます。
演技中も常にカードをそろえておくようにしましょう。
●カードをテーブルに置く・テーブルから取り上げる
左手にディーリングポジションで持っているカードをテーブルに置くときは、いったん右手のビドルポジションに移してから、右手でテーブルにおきます。
テーブルから取り上げるときは、上記の逆の手順で取り上げます。