使用するカードについて
現在、様々なデザインや質のカードが販売されています。その中でカードマジックに適したカードについて解説します。
まず、カードが紙製で薄くてしなやかであることです。最近はプラスチック製のカードなども流通していますが、そのようなカードではやりにくい技法があるので使用しないでください。
そして、裏模様が上下対象で白い縁があることです。
上記に示したことが必須条件です。
このような条件に合うカードとしては、アメリカのU.S.プレイングカード社の「バイスクル」「タリホー」「ビー」などのブランドがあります。特に、「バイスクル」は多くのマジシャンが使っているため、一度は見たことがあるでしょう。大手玩具店でも販売しているので、入手しやすいです。
サイズはポーカーサイズやブリッジサイズなどがありますが、手の大きさに合うものを使うのがいいでしょう。ただ一般的には、見た目が良くてはっきり目立つなどの理由で、ポ−カーサイズが使われています。
カードは消耗品です。分厚くなったり弾力がなくなったり、しっかり手を洗ってからカードを触っていてもいつかはシミが着いてしまうものです。そのような使い古したカードは、見た目が悪いだけでなく技法が行いづらくなることもあるので、なるべく使わずに新しいものを使うようにしましょう。
カードの各部の名前と用語
●デック
52枚、またはジョーカーを含んだ53枚のカード1組のこと。(写真1)
何枚かカードが抜いてあってもデックと呼ぶことがあります。
●パケット
デックをいくつかの部分、つまり何枚かのカードの集まりに分けたときの一つの集まりのこと。(写真2)
●トップ・ボトム
何枚かのカードを裏向きに持ったとき、一番上をトップ、一番下をボトムといい、そこにあるカードをそれぞれ、トップカード、ボトムカードといいます。(写真3)
ただし、カードを表向きに持った場合は呼び方が変わります。いろんな呼び方がありますが、この工場ではそれぞれ「表向きのカードのトップ」「表向きのカードのボトム」という風に表現します。
カードの向きが書かれていない場合は、裏向きにした場合のトップ・ボトムのことだと思ってください。
●サイド
カードの長いほうの縁のこと。それぞれ、右サイド、左サイドと呼びます。(写真4)
●エンド
カードの短いほうの縁のこと。それぞれ、上エンド、下エンドと呼びます。(写真4)
●コーナー
カードの角のこと。それぞれ、右上のコーナー、右下のコーナー、左上のコーナー、左下のコーナーと呼びます。(写真4)
●スーツ
カードの各マークのこと。
♦(ダイヤ)♣(クラブ)♥(ハート)♠(スペード)
●インデックス
カードの左上と右下のコーナーにある数字とスーツのこと。
●フェイス・バック
インデックスやマークが書いてある面をフェイス、全てのカードの同じ模様が描かれている面をバックといいます。(写真5)